-時空をまたぐ創り手の熱い思い-
この酒を東京の飲み屋で飲んだことはありません。この酒とは「意宇(おう)」です。またこの酒蔵の酒を置く飲み屋も少なく、噂で聞き訪ねた赤坂見附の「がっしょ出雲」でも空瓶を見るだけで終わりました。販売も限られ、全国33の特約店だけです。ちなみに島根県のアンテナショップ(日比谷シャンテ)にもありません。理由は貯蔵温度の管理にあって(-5℃の冷蔵庫)、そこは決して譲ることのできない蔵元の意思であり、美味しく飲んでもらいたい理念でもあります。酒は生で届ける使命があるからでしょう。
さて、今回、原稿を書くために恵比寿駅のアトレ西館にある「君嶋屋」にでかけました。飲まなければ書けないのか、飲みたくなったのか、とにかく出かけました。この日は、角打ちでのメニューにも「意宇」がありました。昼間でもあり我慢し、一本買って贅沢な家飲みにしました。

このwebサイト『島根国(しまねのくに)』を運営する会社は「オウコーポレーション」です。お分かりですね。オウコーポレーションの「オウ」は、王禄酒造様の命名と同じで国引き神話から頂いた名前です。出雲の国は小さいと四つの所から余った土地を引き寄せた八束水臣津野命(やつかみずおみずののみこと)は、国造りという一大事業を終え大地に杖を突き刺して「オエ」と叫んだ。そこでこの地を「意宇」(おう)という(詳細は「国引き神話」か、オウコーポレーションのサイトをご覧ください)。創(造)り上げた大事業の喜びと、これからは人々と共に進む決意、そんな熱い思いを「意宇」に感じます。
さて酒は仲間や友と飲むのが楽しいものです。でも私事ですが、この酒に限っては一人で飲むのが好きです。オウコーポレーションを登記した日の独り酒が鮮明に思い出されるからです。この酒はどんな料理にもあいます。しかし私には、会社設立に向けての生みの苦しみを考えると、誓った企業理念やミッション、そして島根にどう恩返しをするか、そんな言葉にならない身震いとこみ上がる熱い情熱が、この酒の「肴(さかな)」(つまみ)にふさわしいのです。
八束水臣津野命(やつかみずおみずののみこと)が大地に杖を立て叫んだ「意宇」の里の田んぼの畔で頂くのも、稲佐の浜や弓ヶ浜半島で頂くのも、あるいは大山や三瓶山で頂くのも古の出雲に触れるいい機会だと思います。


意宇
王禄酒造有限会社 (松江市東出雲町)

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