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木綿が創り出した文化と繋がり 出雲市平田 【動画配信】

― 格子戸の向こうから華やいだ喧騒が聞こえる『木綿街道』 ―

木綿が創り出した文化と繋がり

シリーズ『心に残る島根の風景』

木綿が創り出した文化と繋がり 出雲市平田

出雲市平田の「木綿街道」をご案内して頂いた方は、木綿街道の再生と継承に尽力された、一般社団法人木綿街道振興会専務理事・平井敦子さんです。

平田には出雲弁の中でもまた別の味のある「雲州平田弁」がありました。
「わたすのおまれは、おんすうふらた (私の生まれは雲州平田)」

ご案内頂いた平井敦子さんはこの町の生まれではありませんが、お話しされている雰囲気からは、この町に生まれ、この町で育った、そんな平田を愛し、思い入れのある愛情を感じました。

町の景観や自然環境の保存が検討されるとき、利便性と安全性か、歴史文化の継承かで対立することがみられます。木綿街道保存でもいろいろな考えの対立があったとお聞きしました。しかし、雲州平田の文化・風土や歴代の人々の思想と行動を顧み、多くの人々の対話と英知によって、保存され、新しい考えと創造によって成長されようとしています。

動画でも紹介します酒持田のお酒に「ヤマサン正宗」があります。その「サン」とは、近江商人の哲学「売り手よし、買い手よし、世間よし」からきています。

昨今、SDGsとともに企業の社会的存在意義、社会との関りが問われています。その考えの原型を酒持田だけでなく、他の建物の歴史からもうかがうことが出来ます。木綿街道交流館として活用されている外科御免屋敷と呼ばれた「旧長崎医家」、幕末の志士を匿った国登録有形文化財の「本石橋邸」、宿泊施設・NIPPONIA出雲平田木綿街道都に再生した「旧石橋酒店」など、自分の利ではなく社会的使命と関りを残しています。 

保存された「木綿街道」を散策する観光だけでなく、歴代の多くの人々の生き様や社会的意味に触れることも貴重な旅体験だと思います。また、さらなる町づくりを模索される活動に、私たちのあるべき姿を求めるのも、旅のひとつの楽しみであり、学びだと思います。

その意味では、一人散策されるのではなく、木綿街道交流館にてガイドの紹介を頼まれることを推奨します。

動画を見られる前に、2023年2月27日更新のテキスト(文章)での「木綿が創り出した文化と繋がり 出雲市平田 ―格子戸の向こうから華やいだ喧騒が聞こえる『木綿街道』-」をご覧ください。動画のコースの順番に各建物の歴史や意義、そして歴代の人々の社会との関りを紹介しています。

一般社団法人木綿街道振興会専務理事・平井敦子さん
■木綿街道交流館の問合せ
 出雲市平田町841  
 TEL:0853-62-2631
 https://momen-kaidou.jp/

■アクセス
 一畑電車雲州平田駅から徒歩10分
 JR出雲市駅から車で20分
 JR松江駅から車で30分

■動画制作
 語り手 一般社団法人木綿街道振興会
 制作  webサイト『島根国』
     https://shimanekuni.com
 協力  株式会社オウコーポレーション
     https://www.ou-c.com

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